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キックボクシングから学ぶベース演奏への応用方法。最終回 縄跳び編
こんにちは!
キックボクシングのテクニックから学ぶベース演奏への応用方法についてお伝えします。
第三回は縄跳びで感じるリズムに焦点を当てていきます。縄跳び(ボクサー跳び)はキックボクサーが行うウォームアップの一つであり、リズム感やフットワークのトレーニングです。
縄跳びから得られるヒントを、ベース演奏に取り入れてみましょう!
跳び方に関しては、こちらをご覧下さい。
以下に、縄跳びを通じて得られるヒントを紹介します。
① ロープの回転からポケットを感じる。
ロープを上下に回すと、回転する速度が一定ではないことに気付くでしょう。重力によって速く回る部分と遅く回る部分があるという事です。この周期性を理解する事で、ポケット(グルーヴ)を感じれるようになります。
これを音楽で表現すると、
一拍を半分に割った二つの八分音符は、均等の長さでは無いという事です。
私は縄跳びをする時、一周ごとに三連符をイメージします。
縄が地面に当たった音を3連符の3つ目の音にして、一つ目の音は心でカウントします。
このイメージで跳び続けていくと、
三連符のポケット(グルーヴ)を感じれます。
ジャズは八分音符に演奏者の個性が出るので、ポケットを感じてみて下さい。
②リズムのフローを感じる。
ボクサー跳びは、右、右、左、左、と片足2回ずつ交互に跳びます。これを1セットで1小節とします。1周(一拍)ごとに①で記述した三連符をイメージします。
ア1ッ、ア2ッ、ア3ッ、ア4ッと感じます。
アは、縄が地面に当たっている音の部分です。
ポイントは、
1ッア、2ッア、3ッア、4ッア
では無いという事です。
三連符の三つ目の音が、一つ目の音に引っかかっているイメージです。
シンバルレガートで言うと、
チーチッキ、チーチッキ、では無く、
チッキチー、チッキチーという事です。
これを感覚的に理解出来た時、リズムのフロー(推進力)を深く感じる事が出来ます。
③タイムに自信が持てる。
私は縄跳びをする時、ウォーキングベースを歌いながら跳びます。
縄跳びはリズムに合わせてステップを踏む行為であり、躍動感があります。そのため、
縄跳びのリズムに合わせて歌うベースラインは、「踊れる」ベースラインとして表現することができます。
この感覚をベース演奏に取り入れると、本当に踊れるベースラインを奏でることができるでしょう。
メトロノームに合わせる正確なタイミング練習も重要ですが、縄跳びは自然なタイム感を感じることができる方法です。
最終回は縄跳びについてご紹介しました。是非試してみて下さい!今後もベースに関する事を発信いたします。次回もお楽しみに!
CHIGITA YUSUKE
ベーシスト 作曲家
大阪府出身。現在は東京を拠点に活動中。
2012年に上京、日本を代表するジャズミュージシャンとジャズフェス、ジャズクラブで共演を重ねる。
2013年、神戸ネクストジャズコンペディション 準グランプリ。
2014年ニューオリンズで開催されたフレンチクォータージャズフェスティバル出演。
2019年、世界的ジャズサックス奏者のPatrick Bartley Jr.と共演する。
ジャズ以外では、テレビアニメ『血界戦線』のサウンドトラックに参加。
2021年12月14日、1stアルバム『FAMILY DIARY』をギターに井上銘、ドラムに柵木雄斗を迎えて発表する。ギタートリオ編成でオリジナル曲を演奏している。